季節の刻

勝城 蒼鳳 展

板室温泉大黒屋では、9月1日(木)から9月29日(木)まで、人間国宝 勝城蒼鳳の個展を開催いたします。
2013年の「竹・アート7人展」での展示以来、また個展としては1998年以来18年ぶり2回目の開催です。

勝城蒼鳳は那須塩原市に生まれ、大田原市で制作を行う那須の竹工芸、また日本の竹工芸を代表する作家の1人です。地元の竹を育てることから始め、編み・染め、仕上げなど高度で幅広い技巧を駆使して仕上がる作品は、繊細かつ独特な造形で高い評価を得ています。その中でも勝城蒼鳳の作品の独自性に対する高い評価は一貫して那須の自然の中で暮らし、様々に変化する豊かな自然の造形美からインスピレーションを得て作られる かたちにあります。
東京国立近代美術館の所蔵となった波千鳥編盛籠「渓流」が那須を代表する河川那珂川のせせらぎから造形のヒントを得たように、今回も日々の自然との暮らしの中で編み出される作品が出品されます。

この度は那珂川の源流のほとりに位置し、那須の豊かな自然を共有する大黒屋という場で、82歳という円熟期を迎えた作家の作品を一堂に展示する貴重な機会となりました。県内をはじめ、多くの方にご覧いただけますと幸いです。
 
 
 
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プレスリリース
 


 
 
 
略歴
1934  那須塩原市高林村に生まれる
1949  高林中学校卒業後、竹細工師菊地義伊氏に入門
1965  大田原市の竹工芸家八木沢啓造氏に師事、本格的な創作活動を開始
    数々の伝統工芸展に出品、受賞を重ねる
1985  東京国立近代美術館工芸館に波千鳥編盛籠「渓流」が収蔵される
1998  柾割千筋流線文盛藍文化庁収蔵 紫綬褒章受章
2005  重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定される
    大田原市名誉市民、栃木県文化功労者